盛川和洋の装丁の仕事

盛川和洋の仕事の紹介

鮎川哲也作品のカバー4

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鮎川先生の著作を文庫で5冊復刻する予定でしたが、先生の代名詞ともいえる作品『黒いトランク』を刊行させていただけることになり、計6冊刊行したのでした(鮎川作品はこの後何冊も復刻されることになりましたが、その話はまたいずれ)。

黒いトランクは2002年1月の刊行。私、初読時はさっぱりわからなかったんです。単語帳にメモをとり時系列ごとに整理して、やっと作品の緻密さを理解しました。若き鮎川先生はこんなすごいこと考えていたんですね。巻末に、トリックの図解をつくって入れましたが、もちろんご覧になるのは読了後に。

編集の仕事は魅力的でした。しかし、土日や平日深夜に自宅で単語カード見ながら図表をつくったりカバーデザインしたりして、自業自得とはいえ少し忙しすぎ、体調を崩してしまいました。この年の6月1日に独立しました。